長野県松本市にある国の特別名勝!標高約1500mの景勝地「上高地」を訪れる
はい、皆さんこんにちは。日常生活が楽しくなる情報をお伝えすることを心がけている、旅する写真家のいんたらくとです。
大正池ホテル
レストランや売店のある大正池ホテルの前でバスを降りました。大正池のバス停から上高地で一番の名所として知られている『かっぱ橋』までは散策路を歩いて約1時間ほどの距離です。どの道を通っても道さえ外れなければかっぱ橋へと到着するハイキングコースが設けられています。散策路はところどころ木道もあって歩きやすく整備されているので、歩いた感覚では登山というほどではありませんでしたが、標高約1500m地点の山の中ということを考えれば登山のつもりで準備をすることを推奨します。
大正池
最初のスポットが大正池です。上高地でも特に美しいと言われている大きな湖です。対岸には立ち枯れた木も見られる、上高地を代表する景観の一つです。水の透明度が高いので気候に合わせて水の色が変化します。訪れた日は曇り空でどんよりとしていたため水の色も濃い色合いでしたが、晴れているときには空の青さも相まってくっきりと底まで見えるそうです。
雲がかなり下がってきていると思ったらぱらぱらと雨が降ってきました。大降りになる前に止んでくれたのでひとまず安心です。ちなみに、歩いている人の格好は『街歩きの格好の人』と『山登りの格好の人』が半々くらいの感じでした。ハイキングコース内に自販機は無いので、水分を持ってくるのは必須です。
田代湿原
大正池からかっぱ橋方面へ進んでいくとハイキングコースは田代湿原という湿原地帯を通ります。梓川の本流とは離れた小さな川がハイキングコースの近くを通っているのですが、あまりの透明度の高さに、魚が地面に張り付いているかのようになっていて不思議な景色だなと思いました。
大正池の西側にある大きな鉤爪で引っ掻いたかのような大きな地割れが見られる山が『焼岳』です。部分的に山肌が崩落しているのは、雪解けのときに水の力で削られた跡だそうです。奥飛騨温泉郷は焼岳を挟んで反対側にあります。
ハイキングコースは天然林の間を通って先へと続いています。クマベルが設置してあるのでカーンと鳴らしてから進みました。クマがいつ出てもおかしくないような笹林の間を進みます。
田代池への分岐
田代池という小さな池方面へ行くことができる分岐点に到着しました。時間的に予定よりも若干遅れていたので、今回は田代池に立ち寄らずに先へ進むことにしました。湿原地帯にある池で魚も多く生息している池だそうなので、時間があれば立ち寄るべきかなと思います。
田代橋
大正池からかっぱ橋までのおおよそ中間地点にあるのが田代橋です。田代橋を通って対岸に渡りました。散策コースは渡っても渡らなくてもどちらでも好きな方を選べるのですが、渡ったほうが川の近くを通るコースになっているようです。
川を渡るとさっそく穂高岳ともつながっている明神岳が見えました。穂高岳はまだ左側の山に隠れているようです。
上高地温泉ホテルや上高地アルペンホテルの横を通りました。国立公園というだけでなく特別名勝や天然記念物に指定されると建築に際してとても厳しい条件が付きますが、開発すること自体は可能です。採算が取れるかは別問題ということもあって、設置されているのはいずれも高級ホテルばかりです。
河童橋
河童橋に近づいてくると河原に出られるようになっていました。梓川の河原を歩いていくと目的地である河童橋の真下に出ます。ハイキングコースから河原に出られたということは、つまるところもう間もなく目的地の河童橋に到着するということを意味します。
しばらく歩くと河童橋の前に到着しました。今回の目的地である上高地でも一番の名所である『河童橋』に到着しました。約1時間のハイキングもこれで終了です。ハイキングというのははじめた以上は戻るも進むも歩くしかありません。目的地についた瞬間はやはり嬉しいものです。
河童橋を含めた景観は対岸からのほうが良いようなので、橋を渡って対岸へと移動しました。
河童橋とその先に見える山々の景色の良さは特別名勝に指定されたのも納得の迫力でした。奥行きのある景色は日本でも屈指の絵になる風景です。もっとくっきりと晴れていたら良かったのにとも思いますが、雨の予報からのところどころ青空が見えるところまで変わったということだけでも十分だったという見方もあるかもしれません。雲に隠れていますが、砂利の先が北アルプス最高峰かつ日本で3番目に高い山として知られている『穂高岳』です。ちなみに、1番目は富士山(静岡県・山梨県)、2番目は北岳(山梨県)です。
河童橋の横にあるソフトクリームスタンドではソフトクリームが飛ぶように売れていました。きれいな景色を見ながら食べるソフトクリームは格別です。ただ、平地では肌寒いなという気温でも山の上だとかなり寒いので山ならではの気候には注意が必要です。夏でも冬でも防寒対策は万全にすることをおすすめします。
上高地の碑
特別名勝 特別天然記念物 上高地
上高地は、穂高連峰・焼岳・六百山・長塀山などの高山にとりかこまれた盆地で、その中心を明神池・田代池・大正池をつらねて梓川が流れる。
山頂部は、高山植物の種類に富み、山腹は、針葉樹・落葉広葉樹の天然林におおわれ、渓流ぞいには、ケショウヤナギが群生する等美しい景観をみせている。湖沼地帯には、水生植物・湿原植物の群落が発達し、マガモなど多くの鳥類が繁殖する。この地域は、また、わが国固有の高山蝶の生息地である。
このような比類ない自然景観と学術上の価値とから文化財保護法により、特別名勝および特別天然記念物(天然保護区域)に指定されたものである。
河童橋から上高地観光センターまでの途中に『上高地の碑』があります。上高地が特別名勝及びに特別天然記念物に指定されるに至った理由が石碑には記載されています。
上高地観光センター
上高地観光センターへとやってきました。河童橋からはほぼ平坦な道で徒歩約5分ほどです。今回は大正池から上高地ハイキングを楽しみましたが、『上高地』停留所までバスに乗ってきた場合はほぼ歩くこと無く河童橋を訪れることも可能です。せっかく景色もよくハイキングコースも整備されている上高地なので、まっすぐバスで来てしまうともったいないとすら感じますが、一応ほぼ歩くこと訪れることも可能ではあります。
おわりに
今回は長野県にある上高地を訪れました。長野県と言ってもほぼ岐阜県との県境にある北アルプスの麓で見られるとても美しい景観は何度も訪れたくなる場所として選択肢に挙げられるのも納得の場所でした。大正池から河童橋までは徒歩で約1時間です。とても美しい自然環境の中を歩くのは気分転換にも最適なので、ハイキングが好きな方はぜひ歩いてみてください。