利根川水系に属する首都圏の水瓶!吾妻峡にある「八ッ場ダム」を訪れて地下発電所を見学する
はい、皆さんこんにちは。日常生活が楽しくなる情報をお伝えすることを心がけている、旅する写真家のいんたらくとです。
八ッ場ダム
吾妻峡のハイキングコースを下流側から上流側へと進んでいくととても大きな八ッ場ダムが見えてきます。八ッ場ダムは1949年に建設計画が発表され、2020年に完成した利根川水系のダムです。計画当時は草津温泉から流れてくる強酸性の水質に対応することができなかったことから長らく計画上のものとしてのみ存在していました。当初は群馬県でも随一の景勝地のど真ん中に作られる計画だったため、環境保全や補償の問題があって大きな反対運動も起こりました。
その後中和事業が実施されて水質の問題が解決するといよいよ建設に向けた検討が進められました。吾妻峡を可能な限り残すために計画よりも上流側へ移動し、水没地域の住民への補償も再検討され、ダム工事が本格的に実施されたのは2005年になってのことでした。そして、建設に至るまでの経過はとても長いものでしたが、いざ作り始めるとあっという間で2020年4月1日に完成しました。
車道はダムの手前で行き止まりになっていますが、人間はエレベーターダムの上部へと通り抜けることができるようになっています。元々は川に沿って道路や線路が設置されていましたが、ダムの建設に伴って付け替えが行われたため、車は通り抜けることができません。
放水が実施されるときには盛大に水が流れ出す様子を見られます。放水のタイミングは公開されていないので、放水の様子が見られたらラッキーです。
八ッ場ダム発電所
八ッ場ダムの地下には水力で電気を発電する八ッ場発電所が設置されています。2022年4月頃より八ッ場発電所の一般見学が可能になりました。群馬県企業局が運営しており、群馬県内の電力供給のために活用されています。最大出力は1万1700kwで、年間の発電量は一般家庭の約12,000世帯分だそうです。見学は約1時間毎で実施され、受付開始時刻にヘルメットを受け取ることで見学に参加することができます。先着順となっているので早めに待機しているのがおすすめです。
ダムと発電所についての動画を視聴し、実際に発電機が設置されている部屋を見ることができます。発電機から「ごおおおお」という大きな音がなっています。稼働している時は騒々しいので、会話しても何を言ってるのかほとんど聞こえないほどです。
水力発電は機械の中に設置された羽を水の力で回転することで電気を発電しています。特にのぞき窓がついているものではないので中は見えませんが、機器の隙間から軸が回転している様子を見ることができます。地上に戻ったら発電所見学は終了です。
八ッ場ダム上部
エレベーターを使って八ッ場ダムの上部へと移動しました。堤高は116mあるので、ダムにいるということを伏せられていたらまるで展望台にでもいるように思うかもしれません。下流に向かって広がっている吾妻峡の景色を高いところから眺めることができます。
八ッ場ダムによって人工的に作られた湖が『八ッ場あがつま湖』です。水陸両用車やカヤック体験などが実施されています。
川湯温泉街と源泉を含む5地区が湖の底へと水没しています。水量が少なくなると水没した地区の家屋等が現れることもあるようです。
なるほど!やんば資料館
ダム湖の横には『なるほど!やんば資料館』というダム建設に関する資料館が設置されています。計画から完成までの時系列に沿った映像資料やパネル展示が行われているダム博物館となっています。コレクターズアイテムとしても人気のある『ダムカード』も資料館にて配布しています。
やんば茶屋
吾妻渓谷のハイキングコースを歩いてきて八ッ場発電所の見学してと休む間もなく移動してきて疲れたので、やんば資料館に併設されているやんば茶屋でひとやすみすることにしました。食事は終了してしまったそうなので、ソフトクリームを食べることにしました。
晴れ晴れとした日に青空を見ながら食べるソフトクリームは最高です。
川原湯温泉 王湯
八ッ場ダムの湖畔にある公衆浴場の川原湯温泉 王湯を訪れました。川湯温泉街は現在の八ッ場ダムの湖底にあった温泉地です。景勝地の吾妻渓谷にも近いためぶらりと立ち寄りやすくなっています。木々の隙間からダム湖を眺められる露天風呂はとても心地の良い風を感じることができます。
おわりに
吾妻渓谷ハイキングで八ッ場ダムを訪れました。ダムの周囲にはダムカードを配布している資料館や日帰り入浴が可能な公共温泉施設があります。渓谷美あふれる吾妻峡を散策したあとは、のんびりと温泉に入って疲れを癒やすことができます。それぞれを組み合わせて訪れると満足な観光が楽しめると思いますので、ぜひ休みの日にでも訪れてみてください。