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農業用水の安定供給が目的!地中で人工的に貯水する施設「宮古島福里地下ダム施設」を訪れる

農業用水の安定供給が目的!地中で人工的に貯水する施設「宮古島福里地下ダム施設」を訪れる

はい、皆さんこんにちは。日常生活が楽しくなる情報をお伝えすることを心がけている、旅する写真家のいんたらくとです。

地下ダム資料館

地下ダム資料館は福里ダムに隣接している2003年に農村総合整備統合補助事業の助成金によって作られた地下ダムの資料館です。元々はコミュニティーハウスだった建物を転用しているため、建物には『コミュニティー施設』という銘板が取り付けられています。入館料は300円で、入館料を支払うとダムカードを受け取ることができます。

老朽化によって稼働していない展示物もちらほらと見受けられましたが、地下ダムが作られるまでの経緯などが資料として展示されていて、建設時に使用した実物の掘削用ドリルを見ることができます。ただ、展示内容をぎゅっと分かりやすく纏めた公共の看板がダムの横にも設置されているので、ダムカードが欲しい方は入館すると良いのかなと思います。

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地下ダムが作られた理由

駐車場前から見渡すと周囲には畑が広がっています。福里ダムはこれらの畑の地下にあります。今でこそこのように多くの畑が広がっているのですが、地下ダムが作られるまでは水の乏しいエリアとして干ばつによる被害を受けるなど水に苦労のある土地だったとようです。

宮古島は硬い岩盤(琉球石灰岩)の上に珊瑚礁が乗って作られた島です。珊瑚礁からできた砂の層に保水力はなく、降った雨は底にある岩盤まで落ちてすぐに海へと流れていってしまいます。年間を通して安定して雨も降るので地下を流れる水は決して少なくはないということが調査によって分かり、珊瑚礁の砂の層に人工的な壁を作って水を溜める珍しい形状のダム建設が行われました。

地上から見える福里ダム

福里ダムのほとんどの部分は地中に埋まっているため地上から見ることはできませんが、一部は地上に露出した形になっています。地上に出ている部分だけを見るとそんなに大きくは感じませんが、目に見えているのはほんの僅かな部分です。地図を見ると周辺一帯の地下が丸ごとダムになっていることがわかります。

地表からはわずか数十メートル下には水が溜まっていると考えると、意外と浅い位置にあるのが分かります。地下水脈と同じで砂の層の間に溜められているので、地上側がぬかるんだりすることはありません。一般的なダムの場合は水の上はウォーターアクティビティくらいにしか活用することができませんが、地下ダムであれば地表部分も有効に活用することができます。

ダム上は一見するとただの畑

ダムが埋まっているというあたりも散策してみました。明らかにダムとわかるようなものは何もありません。ダムがあることを知らせる看板があるだけです。地中にこの地域の農業に大きく貢献しているダムが埋まっているなんて何も説明されなければ気づくことも無いくらい自然にダムがあります。壁が埋め込まれているダム外周部には『壁の位置を知らせる目印』と、『水量を確認するための点検口』が設置されています。

おわりに

今回は宮古島にある地下ダム施設の福里ダムを訪れました。日本国内でも珍しい地下の岩盤と砂層を生かした地中にあるダムです。ダムのほとんどが地面の下にあることで見た目だけではダムがあることを感じにくいのですが、安定した農業のための工夫として作られた地下ダム施設は一見の価値があると思います。宮古島で近くを通りかかった際にはぜひ立ち寄ってみてください。

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