高頻度運転で街なか移動に便利!札幌市電の「路面電車無料デー」で気軽な乗り降りを試してみた
はい、皆さんこんにちは。いんたらくとです。
札幌市電と路面電車無料デー
札幌市電は札幌市交通事業振興公社が運営している路面電車です。2015年12月より札幌の街なかを1周約60分で環状運転しています。大通駅・すすきの駅といった街の中心部と南西にある住宅街や展望台で有名な藻岩山を行き来するのに便利な路線す。
札幌市電では、利用促進や沿線の経済活性化を目的として『路面電車無料デー』や『路面電車沿線周遊チケット』という無料で路面電車に乗車できるイベントを不定期で実施しています。キャンペーン実施日はウェブサイトのお知らせや電停の看板に掲載されているので確認してみてください。北海道ではあまりに車移動に慣れすぎて「乗ったことが無い」という人も多いらしく、まずは乗ってもらうことを第一に置いた企画となっています。記念イベントとして無料デーが実施されていたのとは大きく事情が異なるようです。
料金は降車時払い
おとな | |
こども |
通常時には、おとな200円、こども100円を降車時に支払います。今回はキャンペーン実施日だったので無料です。元からどこからどこまで乗車しても均一料金でしたが、今回はどこからどこまで何回乗っても無料というぶらっと途中下車し放題でした。
地下鉄と路面電車間の乗継割引も設定されています。大通駅やすすきの駅で地下鉄と路面電車を乗り継ぐときに、同じICカードでタッチすると乗り継ぎ先で自動的に80円が減額された金額がICカード残高から引かれます。今回は無料デーの実施で料金が割引どころか無料だったので乗継割引は実施していませんでした。
ぶらっと路面電車の旅
訪れた日はちょうど路面電車無料デーの実施日だったので、せっかくなので路面電車にできるだけ乗車して移動してみることにしました。何回乗っても降りても無料なので、路面電車でぶらっと札幌の街の散策をしてみました。
西4丁目
2015年12月には西4丁目からすすきのまでの路線復活と線路接続によるループ化事業が実施されて、すすきの交差点を走る路面電車という景色が見られるようになりました。ループ化事業の前は西4丁目からすすきのまで45分かかっていたのが、たったの15分で移動できるようになったそうです。
すすきの
時間帯にもよるのかもしれませんが、普段よりも利用者が極端に多いかと言われるとそれほど多いようには感じませんでした。さらに、路面電車無料デーという看板は車内にも掲載されていたものの降車時に料金を支払おうとしている人もいて、キャンペーンも周知されていないのかと思わせるような状況でした。無料キャンペーンを実施しても、普段から利用している人はいつも通りに利用していて、普段から利用しない人はいつも通り利用していないという『二極化』が進んでいるのだとすると利用者の減少を食い止めるのはとても大変そうです。
豊平館
せっかく路面電車に乗車したので降りる予定の電停よりも少し先まで乗車して中島公園を訪れました。すすきのから中島公園までは歩いて移動するには少し遠いのですが、路面電車ならガタンゴトンと揺られているだけであっという間です。中島公園には豊平館があります。豊平館は外観だけなら24時間いつでも見ることが出来ます。
中島公園通
243号車という標準塗装の路面電車に遭遇しました。同形の路面電車は5台が修繕しながら1960年から走り続けています。
利便性の向上という意味では札幌駅までの延伸は期待したいところですが、開業しても何十年も赤字が続く試算となっていて全く目処が立たない状況となっています。新幹線から路面電車にも乗り換えられると移動の選択肢が広がってなお快適になることは間違いないのですが、赤字では運営が続けられないので仕方がありません。
おわりに
駅間も短いので目的地に合わせて最寄りで降りることができ、ピーク時は3分間隔で基本は約7分間隔という高頻度運転が実施されているため、路線バスや地下鉄と比較しても圧倒的に乗りやすいのは確かでした。どんなに住宅街の中でも、少し待ちさえすれば朝から夜までいつでも乗れるというという安心感は他の交通機関よりも優れています。
『歩いても数分の距離を路面電車に乗車する』というのが普段の習慣として全く無いことなので、路面電車無料デーで徒歩移動の一部を路面電車に置き換えてみることが出来たのはとても意義のある取り組みでした。無料やフリーパスがあると、移動だけでなく少し先まで足を伸ばすきっかけになります。