韓国・大邱の郊外にあるのどかな田舎駅!ドラマ撮影のロケ地にも使われている「花本駅」を訪れる
はい、皆さんこんにちは。日常生活が楽しくなる情報をお伝えすることを心がけている、旅する写真家のいんたらくとです。
のどかな田舎の花本駅
今回は韓国・大邱の郊外の軍威郡にある花本駅を訪れました。花本駅は1938年に開業した韓国鉄道公社中央線に所属している駅です。『韓国鉄道公社の駅の中でも美しい駅のひとつ』として知られている人気の観光スポットとなっています。確かに巨大ターミナル駅は駅ビルとなっていて、小さな駅でも新しい駅は効率重視で無機質さがあるので、それと比べると情緒があって美しいと言われるのもわかります。
韓国鉄道公社中央線では電化及び新線付け替え工事が進められており、訪れたときは、花本駅も中間駅となっている永川~嶋潭駅までの工事が進められている最中でした。2021年に最初の区間である慶州~永川間が付け替え工事が完了して旧線の中間駅はすべて廃止となっており、花本駅もいよいよ次の新線区間開業時には廃止されてしまいます。
本記事は、大邱文化芸術振興財団の支援を受けて作成しており、観光誘致を目的とした滞在に関する情報を提供しています。
入場料と時刻表
入場料は₩1,000です。ちなみに、花本駅から東大邱駅まで₩4,200で、所要時間は約1時間17分だそうです。せっかくなら列車で移動してみたいと思われるかもしれませんが、田舎駅ともなるとそういうわけにはいきません。
時刻 | ソウル方面 | 釜山方面 |
---|---|---|
10 | 10:24 清凉里 | – |
11 | – | 11:22 東大邱 |
12 | – | 12:08 釜田 |
17 | 17:30 東海 | – |
時刻表によれば現在のところ1日に4本のみ普通列車が発着しているそうです。急行列車や貨物列車が通過するので、路線の本数自体は少なくないのですが、いざ乗ると考えると相当に厳しいかなと思われます。
砂利敷きのホーム
のどかな田舎駅で、ドラマ『リトルフォレスト(韓国版)』のロケ地にも使われています。ホームは砂利敷きとなっています。構内踏切がある場所はレンガ敷きになっているものの、ホーム全体を見たときにはほんの一部だけです。
訪れたときはまだ現役の駅でしたが、残された期間もいよいよあと数年です。路線廃止ではなく電化に合わせて線形改善のための新線付け替えなのでまだまだ鉄道としては良いのですが、部分的にも歴史のある駅が廃止されていくというのはやはり寂しいものがあります。隣接する友保駅と鳳林駅は2007年よりいずれも旅客取扱を中止を休止しており、着々と準備が進められています。新線では近くに軍威駅が設置される予定となっています。
蒸気機関車時代の給水塔
駅の近くには蒸気機関車が運行していた時代の名残である1936年に建てられた給水塔が残されています。韓国中央線は京釜線の非常時用の代替路線として建設された路線で、急行列車や貨物列車など多くの列車が行き交う路線です。蒸気機関車は花本駅で給水を行っていたそうですが、気動車は給水の必要がないので給水塔は廃止され記念として残されています。内部にはモニュメントが設置されています。
駅のすぐ近くにも田畑が広がっているとてものどかな環境です。
列車の通過待ち
遠くからガタンゴトンと列車が近づいてくる音がしたのでホームに戻ってみると、ホームには貨物列車が停車していました。
しばらくすると急行列車が通過していきました。単線区間が続くので花本駅で離合するようです。停車する列車は少ないですが、通過列車はそこそこあるそうなので、運が良ければこのように列車が走っている様子を見ることができます。残念ながら、新線付替が完了した際にはこの景色も見ることはできなくなります。
おわりに
今回は韓国大邱の郊外にある花本駅を訪れました。花本駅は韓国版のリトルフォレストのロケ地にも使われているのどかな田舎駅です。ロケ地めぐりや写真映えするスポットとして人気があるそうです。新線付け替えが完了すると同時に廃止されることが決定されているため、現役の駅としてはあと数年という残りも短いのですが、のどかな雰囲気が写真映えするスポットなのでぜひ立ち寄ってみてください。