宮古島にある真水の湧水地!断崖絶壁に沿って階段を下った先にある「ムイガー」を訪れる
はい、皆さんこんにちは。日常生活が楽しくなる情報をお伝えすることを心がけている、旅する写真家のいんたらくとです。
簡易水道時代の水源地ムイガー
今回は宮古島の東側に位置する城辺にあるムイガーを訪れました。ムイガーは断崖絶壁の上にある絶景の展望台と真水の湧水地です。宮古島では豊富な湧き水があることによって住民の生活の支えとなっていましたが、ムイガーもそれらの湧水地のひとつとして知られています。現在でも豊富な湧き水が流れているため往時の生活を偲ぶことができる場所としても知られています。
ちなみに、2005年10月1日に城辺町から当時の平良市などと合併して宮古島市になりました。古い情報では城辺町として紹介されているものもありますが、すでに城辺町は存在しません。
絶景のムイガー展望台
まずは展望台へと向かうことにしました。駐車場の横にある階段を登っていくと展望台へと行くことができます。ちょっと高台になっているので周囲の景色を見渡すことができます。
階段と登り坂を登りきった先にはちょっとしたベンチとテーブルがあります。覆い尽くすかの勢いで草が伸びていましたが、海方向に道が伸びているためベンチからは海を眺めることができます。アイスティーやアイスコーヒーなどを片手にのんびりと過ごしたらきっと気分も良いに違いありません。
遠くの方には東平安名崎が見えました。運が良ければ鯨の噴水のような呼吸を見つけることもできるそうですが、残念ながら見つけることはできませんでした。この日は風が立っていたことや曇り空で視界があまり良好ではないという気象条件だったので、見つけるにしても相当な難易度だったかなとは思います。ホエールウォッチングを楽しみたいなら晴れている時一択です。
断崖絶壁の下には真水の湧水地
今度は湧き水のある断崖絶壁の下へと向かうことにしました。展望台へは上り階段でしたが、逆に下り階段を進みます。細い階段が下に向かっているだけなので「本当にこの階段であっているのか」と心配になるかもしれませんが問題ありません。
階段を下りきった先に湧き水でできた小さな滝と真水が溜められている池がありました。ムイガーでは毎秒約20リットルを超えるという豊富な水が流れ出ています。簡易水道が設置されていた時はこの池からポンプを使って上まで汲み上げていたそうです。湧き水は衛生管理が行われていないことや農薬による汚染の恐れもあり、飲むことは推奨されていません。ただ、昔は飲用水としても使われていたということなので、一応試しに口に含んでみると確かに塩気のない真水のようでした。
断崖絶壁の下で海の真横から真水が湧き出るというのも不思議な話です。宮古島は島全体が硬い岩盤と珊瑚礁で作られているため、地上に降った雨は珊瑚の間を通ることで濾過され、濾過されて綺麗になった水は硬い岩盤層まで来ると浸透できず横に流れてある時点で外へと出てきます。その外に出てくる場所こそがムイガーです。ちなみに、ムイガーは階段も整備されているので訪れやすい湧き水スポットとなっていますが、宮古島の外周部には有名無名を問わずにそういった湧き水ポイントがいくつかあるそうです。
湧き出た水は海に流れ出る
池の横にあるコンクリート製の構造物は簡易水道時代のポンプ室の名残だそうです。今では屋根もないただの構造物だけが残されています。せっかくなら跡地を活用して休憩所としてベンチでも整備したら良いのではと思います。
まるでダムのような溜池です。上部の放水部から溢れた分が海へと流れて行っていました。池から溢れ出る水の量を見てもどれだけ豊富な水が湧いている場所なのかがよく分かります。
おわりに
宮古島東部にある現在でも現役の湧き水スポットのムイガーを訪れました。簡易水道時代はポンプで汲み上げていたそうですが、それ以前は毎日バケツを持って階段を登り降りしていたというのですからとても苦労のことだったに違いありません。宮古島の自然の不思議を感じられる場所でもあるので、近くを通りかかった際にはぜひ階段を下りて湧き水の出ている場所を実際に訪れてみてください。