群馬県にあるホームから286段の階段を登らないと外に出られない日本一のモグラ駅「JR土合駅」に行ってみた
はい、皆さんこんにちは。いんたらくとです。
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JR土合駅
日本一のモグラ駅という異名もある土合駅に来てみました。土合駅は群馬県にある地下トンネルの中にホームがある駅です。土合駅のホームは1967年に複線化のために新清水トンネルが作られた際、上りホームは従来のホームを利用し下りホームは新設された地下のホームを利用することになりました。
電車が出発するとき
しばらく停車していた電車もついに出発するようです。ホームに電車が停車している間は記念撮影をする人で混み合っていましたが、出発してしまうと急にシーンとなります。どうやら多くの人が日本一のモグラ駅を目的地として来ていたようです。出発していく電車を見送ったら、出口に向けて・・・とその前に手前のホームに待合室があったので見に行ってみました。
ホームにある待合室
手前側に待合室があります。待合室の中にはアニメやドラマで土合駅がモデルとして登場したときのシーンが額縁に入れて飾られていました。待合室の隣の倉庫ではビールを熟成しているという案内が書かれていました。地中深くのトンネルなので年間を通して温度が安定しているため、ビールの熟成にもちょうどよいらしいです。完成したビールはクラフトビールを飲むイベントで振る舞われるとのことです。
本線と副本線
土合駅は本線と副本線の2本の線路が敷かれています。階段を背にして奥が本線で手前が副本線だそうです。現在乗降するのに使っている本線側のホームは2008年に作られたものです。副本線は中間地点で本線側に行くための連絡通路が設けられているので利用できなくなっています。
古いホームは柵が付けられて入れないようになっていますが、特に何かに使用している形跡はありません。それなりに広さがあるので、そのうちイベントスペースとして使うのでしょうか。
262段の階段を登る
さて出口へ向かおうと歩いて行くと上までまっすぐ続く階段がありました。見えている分だけで462段あって、さらに連絡通路に24段の階段があるそうなので、外に出るまでに486段もの階段を登らないと外に出ることはできません。日本一のモグラ駅なのでこの階段を登る他に出口はありません。ホームから『改札口までの所要時間は、約10分要します。』というのがどれだけ長い階段なのかを物語っています。
エレベーター設置用の空間
側面に残された未舗装の空間はエスカレーターを設置するための空間だそうです。駅を作った当初はエスカレーターを設置することが検討されていたようですが、地下のホームが作られてから未だにエスカレーターが設置されていないのでこの先もエスカレーターが設置される可能性は限りなく低いのではないかと思われます。
休憩用のベンチ
階段の途中には休憩用のベンチがおいてあります。エスカレーターはありませんが、ベンチはあるので、ゆっくりと休憩しながら登ることが出来ます。トンネルなのであまり景色が変わらないのが余計に長く感じます。
240段目で来ても、出口まで0.3kmです。果てしなく階段が続きます。
262段目に到達
262段目に到着しました。これで、トンネル部分の階段は終わりです。
改札口までの連絡通路
光が差し込んで明るい連絡通路の先にあったのは、ダメ押しのようにある24段の階段です。
連絡通路の先にある最後の階段を登りきりました。これでホームから数えて486段の階段を登りきったことになります。
改札口に到着
ホームから所要時間約10分。距離は286段の階段を登って改札口に到着しました。
上りホームは徒歩約1分
下りホームは改札口から徒歩約10分でしたが、上りホームは徒歩約1分です。窓から見えるくらいの距離にあります。
駅舎の様子
土合駅は過去には有人駅だったこともあるのですが、現在では無人駅になっています。建物は有人駅時代に駅員室だった場所で喫茶店『mogura』が営業しています。
駅の待合室だった場所はコワーキングスペースとして開放されています。公衆無線LANも設置されているので、インターネットアクセスも可能です。周辺にはグランピング場もあるので、気分転換しつつパソコン作業なども出来る環境になっています。
おわりに
上りホームは至って普通なのに下りホームが約10分もかかる日本一のモグラ駅の土合駅でした。山の中で日本一のモグラ駅ですが、運行本数はそれなりに確保されているので秘境駅ではありません。近くには観光や登山に人気の谷川岳もあるので、これから向かってみたいと思います。