釧路湿原と釧路川を眺める夏の観光列車「くしろ湿原ノロッコ号」で釧路駅~塘路駅を往復してみた
はい、皆さんこんにちは。いんたらくとです。
釧路湿原ノロッコ号
くしろ湿原ノロッコ号は釧路湿原の広がっている釧路~塘路間を夏季限定で運転している観光列車です。釧網本線沿線の見どころで減速してノロノロと走ることからノロッコ号という名前が付けられているそうです。展望客車は全席指定で、指定料金は530円とお財布にも優しいお手頃な価格なのが特徴です。自由席も連結されているので、乗車券のみでも乗車することが出来ます。
今回はくしろ湿原ノロッコ4号塘路行きに乗車して塘路駅まで移動して、折り返し運転されるくしろ湿原ノロッコ3号釧路行きで釧路駅まで戻ってくる計画です。時刻表を確認したところ釧路方面に向かう普通列車が来るまでにしばらく時間が空いていたので、せっかくなのでノロッコ号を往復利用することにしました。
くしろ湿原ノロッコ号に乗ってみた
使用されているのはDE10-1661というディーゼル機関車です。普通客車の自由席と展望客車の指定席が連結されています。展望客車は走行区間が異なる『ふらの・美瑛ノロッコ号』と同じ作りになっています。
おすすめの座席
自由席は普通の客車で運転されます。普通客車なので乗車券のみで利用することが出来ます。見た目は普通の車両でいつも通りの景色です。乗車券のみで利用できるという大きな利点もありますが、せっかく車窓からの景色を楽しむなら展望客車が使われている指定席がおすすめです。
指定席は展望客車になっています。釧路から塘路までの移動に掛かる所要時間はそこまで長くはないので、需要としてはそんなに多くはないかもしれませんが、展望客車は各席にテーブルが付いているので飲食も可能です。窓が広く開けられて開放的な空間です。ノロッコ号に乗車するなら展望席がおすすめです。
車両の端にくしろ湿原ノロッコ号の見どころマップが掲示されていました。見どころマップには減速運転を行う場所の案内があるので、乗車したらまずこの見どころマップを確認することをおすすめします。車内アナウンスでも見どころの案内はあるのですが、事前に把握しているのと把握していないのでは楽しめる度合いが変わります。ちなみに、オススメの座席は、釧路発・塘路行きは左側で、塘路発・釧路行きは右側です。いずれも釧路川沿いの座席です。
東釧路駅
釧路駅を出発すると釧路川を渡って東釧路駅に到着しました。車社会の釧路では釧路駅よりも東釧路駅周辺のほうが実は栄えています。駅から歩いて移動するにはちょっと遠いですが、ショッピングモールや様々なお店が集まっているエリアがあります。
東釧路を出発すると根室線と釧網線の分岐があります。再び釧路川を渡ったら釧路湿原にまもなく差し掛かります。左が新釧路川で右が釧路川です。釧路川の氾濫をきっかけにバイパスとして新釧路川が作られました。ちなみに、新釧路川と釧路川の中洲に当たる部分は農業用地として活用されています。
しばらくすると新釧路川と釧路川の上流側の分かれ目である『岩保木水門』が見えてきます。茶色に塗られている建物が新しく作られた水門で、木々に隠れて車窓からは見えませんがその下には大正時代に作られた旧水門も残されています。
釧路湿原駅
釧路湿原駅は釧路湿原を眺められる展望台があるので、多くの人が訪れていました。日が落ちると真っ暗で誰もいませんが日中は賑やかです。
細岡駅
細岡駅をすぎると鹿などの野生動物を見ることが出来る水場があります。動物園と違って必ずこの場所で見られるわけではないので、その時の運次第です。
釧網線と釧路川が最接近する区間です。釧路川の夏のアクティビティとしてカヌーを使った川下りがあります。タイミングが合えばカヌーに乗った人が手を振ってくれるかもしれません。
塘路駅
釧路川を見たら終点の塘路駅まではすぐです。終点の塘路駅に時間通りに到着しました。
塘路駅前の広場で待機
塘路駅では折り返し出発するまで約20分間の停車時間があります。往復乗車する場合も一旦車両から降りる必要があるため、いったん駅の外に出てみました。塘路駅前には小さな公園があってそこには展望台があります。展望台からは駅と釧路湿原を同時に眺めることが出来ます。
塘路駅で後続列車に接続
くしろ湿原ノロッコ号は塘路駅で折り返し釧路行きとして運転します。釧網本線は単線の路線なので塘路駅で行き違いがあります。釧路駅14:14発の網走行き普通列車の到着を待ちます。ノロッコ号は網走行きの列車から乗り換えてくる乗客を待って出発します。単線なので大きくダイヤが乱れない限りはノロッコ号が先に出発してしまうことはありません。結構乗り換えて来る人がいるようです。
車内にはフォトスポットも用意されています。車窓だけでなく車内の展示物も充実していて、短い乗車時間ではなかなか全部を楽しむことは出来ません。
帰りにも期待したのですが、残念ながら野生の生き物には出会えませんでした。野生の生き物は野生だから出会えたときが嬉しいものなので、またの機会に持ち越しです。
くしろ湿原ノロッコ号プリン
おやつとして『くしろ湿原ノロッコ号プリン』を食べてみました。とろっとろの柔らかい食感のプリンでさっぱりとした牛乳の風味があって美味しいプリンです。
広大で冷涼なこの地域ならではの美味しい牛乳。「食べる牛乳」をコンセプトに作りました。真っ白なプリンに、旅の彩りを添えて、どうぞお愉しみください。レストラン・イオマンテ シェフ 舟崎一馬
釧路周辺は自然豊かな環境で牛乳の名産地です。名産品の牛乳を使った牛乳プリンだそうです。
行きにじっくりと景色を見て楽しんだので、帰りはくしろ湿原ノロッコ号プリンを食べながらのんびりと車窓の旅を楽しみました。帰りのときにも釧路川でカヌーに乗っている人を見かけました。往復で乗車すると行きと帰りで違った視点で楽しむことが出来るので楽しさが増します。
おわりに
釧路駅まで戻ってきました。新千歳空港から特急おおぞらで釧路までやって来て、そのままノロッコ号に乗車してしまったので、長い列車旅でした。ようやく一度は通り過ぎた本日の目的地の釧路に到着しました。